「浅めで複雑なフルーティさ。深めで赤ワイン感」
以前、三ノ宮のバー・オーナーである、ニュージーランド出身の元バリスタ指導者の方に「一番好きなコーヒーの銘柄は何か」を尋ねたところ、返ってきた答えが
「モカ イルガチェフ」。
もちろん、人の好みは様々ながら、モカ イルガチェフは世界的にも人々を魅了する銘柄のひとつであるのは間違いないでしょう。
今回はそのモカ イルガチェフ。
ナチュラルとしては6種類目。飲みたくて、結構飲んでます。
さて、お味の方は。
挽いた粉の時点ですでに、モカらしい芳醇で甘いフルーティな香りを漂わせています。
全体を通して、ナチュラルであることからくるしっかりボディ感は、深めだけでなく浅めでも顕在。
そして浅め焙煎では、複雑なフルーティさ。
1種類ではない、折り重なるような複雑なフルーティさは、「どのフルーツ」と例えがたく。さすがモカ。
味が複雑であればやはり、美味しく感じます。
酸味も出ていますが、美味しく感じられる酸味。(ただ、焙煎が浅すぎるとさすがに酸味が強すぎるでしょう)
酸味が出ると、多くはボディ感が薄らいだり、酸味とフルーティさが美味しさを打ち消し合って淡泊な味になることが多い中、この豆は打ち消し合うことなくうまく混ざりあって、厚みのある味わいを出します。
さらに酸味とは異なる、乳酸感のような味も少し。
少し深め焙煎では、浅めよりは少し弱くなるものの、浅めとはまた違い、ワイン感のような旨味。ここは赤ワインですね。
そしてしっかりボディ感は浅め焙煎よりも強く出ています。
ということで、しっかりフルボディな赤ワインな味。
少し時間が経つと、モカの酸味がにじみ出てきて、少しずつ味が変化していきます。
より深め焙煎になると、小さなまめなだけに焙煎が進みやすく苦味も強くなってしまってせっかくのフルーティさが隠れてしまうので、焙煎としてはそれより手前で止めた方がよさそうです。
今回の、浅めと深めの焙煎の間にもう1種類くらい、違う味があるんじゃないかと疑われるので、次の機会にはぜひ試したいところです。
今回のイルガチェフも、モカの美味しさが顕在でした。
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